水に溶けやすく毒性もない成分
「グリセリン」とは、ヤシの実などの油脂や石油から抽出される成分であり無色透明でシロップ状の甘みのある無臭の液体です。
人や動物など幅広くある成分で、人のからだでは皮下や筋肉などに「脂質」というかたちで存在します。
保湿作用や肌を柔軟にするはたらきのある「グリセリン」はとても水に溶けやすく、毒性がほとんど無い成分です。ですので化粧品や医薬品などに幅広く利用されていて、保湿目的の化粧水やクリーム、美溶液などでは必ずといっていいくらい「グリセリン」が配合されているほどです。
天然と合成2種類のグリセリン
他の保湿剤といっしょに配合するかどうかで違ってくるのですが、化粧水で保湿成分として用いられる「グリセリン」の濃度は、通常2〜10%程度となっています。さらに高濃度で40%程度配合されているものに、ひび割れやハンドクリームなどがあります。
グリセリンには、パーム油やヤシ油など原料とした植物由来の天然グリセリンと石油を原料とする合成グリセリン、この2種類の「グリセリン」がありますが、化粧品は植物由来の天然グリセリンを使用します。
お肌を柔らかくする成分も
「グリセリン」の効果として吸水性乾燥肌、乾燥による肌荒れ、ひび、あかぎれ、皮脂欠乏性湿疹、そして緩やかな抗アレルギー作用におだやかな抗菌作用があげられます。(防腐剤としてのグリセリンは目安として30〜40%ほどの濃度が必要とされています)。
ヒアルロン酸との相性が良いので、「グリセリン」とヒアルロン酸を一緒に配合している化粧品がほとんどで、「グリセリン」にはお肌をやわらかくする効果があり、保湿効果との両方の効果を兼ね備えています。